宗太郎、
「宗太郎ーー!!」
宗太郎がそこにいるんだ、
もうバカ宗太郎!
こんなに心配かけて!
安堵と共に、再び階段を駆け上がる。
全部駆け上がると、そこには神社の境内が広がっていて、
石畳を進んで社の下、お賽銭箱のところに、小さくうずくまる宗太郎の姿があった。
「宗太郎!」
「お姉ちゃん!」
神社の境内にある提灯も全て灯されていて、青い服を着た宗太郎の姿がよくわかった。
声をかけると宗太郎は顔を上げて、
今にも泣き出しそうな顔で私の方めがけて走り出した。
たまらず私も宗太郎に駆け寄る。
「お姉ちゃん!!」
「バカ宗太郎!なにしてるの!」
「ごめんなさいお姉ちゃん」
「もう、夏休みの間に、海、行けるようにするから、こんな無茶もうしないで宗太郎」
見つかってよかった、と宗太郎を抱きしめると、宗太郎も不安だったのかギュウと抱きつき返してきた。