「では今は面が一つしかないからの、宗太郎お主から天狗飛びを教示しよう」
「はい!よろしくお願いします!」
宗太郎と玄徳様が、広場の真ん中で敬礼をした。
「ではまず、心を静めることから始めるぞ、無とはわかるか?宗太郎」
「うーん、喋らないことです!」
「惜しいぞ宗太郎!正解は、何も考えないことじゃ!」
「はい!」
「では深く深呼吸して、なーんにも考えずに、良しというまで目を閉じるのじゃ」
「これくらいは春子もできるだろ、やってみれば」
「は、はい、」
玄徳様と宗太郎から少し離れた所で見ていた私と太郎坊、太郎坊は静かにそう言うので、私も深く息を吸った。
何も考えないって、どうしたらいいんだろ
「では、はじめ!」
フワッと風が吹いた。
髪を揺らす。
大地の香りがした。
照りつく日差しは芝生に反射して優しい。


