レインボーカラーの大きなレジャーシートの上に、玄徳様、太郎坊、宗太郎、私、と座って



「空を飛ぶには実質1年以上の修行が必要不可欠になる」

「僕たち夏休みの間しかここにいないよ?」

「そこでじゃ、実は秘策があってな」



おにぎりを頬張りながら玄徳様は人差し指を突き出した。



「修行を積んだ者の面を被ると、同等の力を得ることが出来るのじゃ」



他の者には秘密じゃぞ?と玄徳様は指を左右に振って宗太郎に見せた。



そして宗太郎も私も、同時に太郎坊を見る。



「………。」



何も言わないけど、頗る嫌そうなのは伝わってきた。