次郎坊が頼りになるとは思えないけど、それがいいそれがいいと玄徳様に推されて、そのまま次郎坊を連れて山を下りた。
「お姉ちゃん大丈夫だよ、次郎坊きっと頼りになるよ」
宗太郎がおばあちゃんの家に入る前にそう強く言うので、私ももう気がぬけてしまった。
第一狐に攫われるなんて、今思えば私の方が強い気がする。
「そうだね宗太郎、宗太郎も守ってね」
「任せて!それから、今日の事、おばあちゃんに早く話したいんだ!きっとおばあちゃん、びっくりするよね!」
「うん多分腰を抜かすだろうね」
おばあちゃん腰抜かして動けなくなっちゃったらどうしよう。
その時はまた太郎坊に頼めばいいのかな。
なんて考えながら、私達は家路についた。