豪太君は私より7つ上のお兄ちゃんで、高校一年生になった私と、小学一年生になった宗太郎に、おめでとうと飴をくれた。
学校はどうなのか、と話をしているとあっという間におばあちゃんの家。
おばあちゃんは縁側でソワソワしながら私達を待っていた。
「おばあちゃん!」
まず初めに駆け出したのは宗太郎
おばあちゃんは軽トラックを見た瞬間に笑顔になって、私達を迎えてくれた。
「春子も宗太郎も、今年もありがとうねえ」
「おばあちゃん、かぼちゃの煮物食べたい」
「はは!春子ちゃんはほんまに松ばあの煮物好きやなあ」
7月の、暑くて気だるい時期だけど、
私はここが、好きだ。