天狗見習い空を飛ぶ



「よーしよーし!では宗太郎と春子や、明日から日が真上に登る前にここにて修行開始じゃ、わかったの?」

「はい!」

「ちょっと、ちょっと待って下さい!おばあちゃんに了承を得ないと!家の手伝いだってあるんだから!」

「なんと、それはちゃんとせねばならんな、その間で良いぞ、いま流行りの空いた時間で簡単にってやつじゃ」



なんて気の利いた教育方針!

じゃなくて、


「でも宗太郎が怪我なんてしたら、」

「そこはご安心をじゃ、太郎坊」

「は、」



ひらり玄徳様の肩元から真っ黒な鴉が地上に飛び立つ、


シュタッと地に着いた頃には、

鴉の面をかぶった修験者が現れた。



「春子殿、頰と手のひらをお見せ下さい」

「えっ、あ、はい」



太郎坊は私の頰に手のひらを翳した。


「お姉ちゃん怪我治ったよ!」

「お姉ちゃん顔に怪我してたの?」

「ほっほっ、我が玄徳坊たちの力は知名度こそないが強力ぞ」