「挙げ句の果てに同棲中がわかったら……」

ど、ど、ど、同棲っ!

更に追い討ちを掛けて、先輩は私を見つめた。

その綺麗な瞳を見つめているうちに、ふとひとつの思いが胸に生まれた。

もしかして。

……先輩が……何もかも計算ずくだったんだとしたら……。

愛華先輩が通り掛かった時、私を抱き締めたのは私を庇ったんじゃなく、脅して自分の思い通りにする為だったんだとしたら。

最初から、校内の女子達に今カノの存在を匂わせ、私を怯えさせて言うことを聞かせる計画だったとしたら……。

学校中の女子にバレたら、どんなに私が『違います、全て雪野先輩の策略です!』なんて弁明したって信じてくれる人なんて絶対いない。