妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

「あれ?なんで…」

拭っても拭っても、涙はどんどん溢れてくる。

どうしてこんなに嬉しい気持ちになるのか分からなかった。

「早く目を覚まして、奈津を安心させてやれ」

「うん…、ありがとう奇跡」

奇跡は、私に手をかざすと、私の後ろに灯篭が照らす道を作ってくれた。

「この先を行けば、お前は帰れる」

「奇跡は?」

「俺は、帰るよ」

奇跡がそう言うと、奇跡の後ろに大きな扉が現れた。

「どこにいくの?」

「俺が行くべき時代に行くだけだよ」

「時代って…」

「それは、望美がしる必要はない」

私は、その時奇跡よ少しずつ離れていっていることに気がついた。

「待って奇跡!約束したじゃない!一緒に遊園地行こって!」

「……」

奇跡は、何も言わず私に背を向けた。

私は、感じていたんだ。

これが、奇跡と会える最後の瞬間なんだと。

「私…、忘れないよ!奇跡のこと!シンクのこと!」

『望美、ありがとう』

私の中でシンクよ声が響いた。

「…こちらこそ、ありがとう」

そして、奇跡は最後まで何も言わず、扉の向こうへと消えていった。

私は、奇跡が作ってくれた灯篭の道を走った。

(帰ろう!奈津やルルたちのもとに!)

目の前に光が見え、私はその光に飛び込んだ。