妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【望美】

「……」

私は、駅近くの公園でベンチに座って泣いていた。

「…奈津…」

さっきから奈津の笑顔が浮かんできて、涙が止まらない。

『望美…』

ルルやシンクも私にかける言葉を探していた。

(本当に…、あれは全部嘘だったの?)

私は、あれが奈津の本性だとは思えない。

でも、奈津が「嘘だ」と言ったのは、事実だった。

受け入れようとしても出来ない……。

「あれ、望美か?」

「え…」

涙を拭って前を見た時、そこに居たのは目覚えのある人だった。

「聖夜くん?!」

「あぁ、久しぶりだな」

「う、うん」

私は、聖夜くんから視線を逸らす。

彼は、大國聖夜くん。

楓中出身で、奈津のライバルだ。

「聖夜くんは、どうしてここに?」

「今日学校休みだからさ、気分転換に散歩してたんだ。でも、気分転換が必要なのは、望美みたいだな」

「な、なんで?」

聖夜くんは、私の隣に座る。

「目、腫れてるぞ。何かあったんだろ?」

「それは…」

ここで、奈津のことを言ってもいいのか分からない。

「奈津絡みだろ?」

「―――!」

私の肩がビクッと上がる。