妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【望美】

「奈津と喧嘩したぁ?」

中庭で晶の声が響く。

「ちょっ!晶静かに!」

咄嗟に沙弥佳が晶の口を抑える。

「ご、ごめん」

「……」

あれから、教室に戻ってきた奈津だけど、私はなんて声を掛けたらいいか分からなかった。

驚いたし、悲しくなった。

お昼の時間になるまで、私は奈津の隣に居るのが怖かった。

また、何か言われるんじゃないかって。

『あいつ、いつもの様子じゃなかったな』

アカツキが、読んでいた本を閉じる。

『アカツキもそう思うよね!ハヤテにも聞いたんだけど、分からないみたい』

『なら、奈津の情報収集は私に任せて!』

「そうよ望美!」

沙弥佳が私の手をとる。

「奈津にだって、何か理由があるよ!望美が奈津と仲直りするためなら、私は頑張るよ!」

「あ、ありがとう沙弥佳」

沙弥佳や晶達に頼ってばかりじゃ駄目だ。

私からも話しかけなくちゃ。

お弁当を食べ終えた私達は、教室へと戻った。

「な、奈津!」

「なに?」

奈津は、私をチラッと見てきただけだった。