妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【天翔】

「あれが、望美さんの彼氏…」

凄く優しそうな人に見えた。

それに、彼女のことをとても心配していた。

きっと、彼は僕なんかよりずっと望美さんの事が好きなんだ。

さっき気づいたこの気持ち…。

叶わない恋だとしても、僕は望美さんが好きだ。

「なんで、気づいちゃったんだろう…」

僕は、椅子にドカッと座る。

こんな気持ち気づかなければ、もっと楽に彼女と接する事が出来たのに…。

望美さんの事を考えると、胸が痛くて、何を話していいか分からなくなる。

でも、絵を描いている時だけは別だ。

絵のことなら、彼女と話せる。

絵のことを話している時の望美さんは、本当にキラキラしていて、心から絵を描く事が好きなんだなと実感した。

僕は、そんな望美さんに惹かれたんだろう。

僕の気持ちを伝えたところで、答えは既に分かっているつもりだ。

それに、告白して彼女が好きなこの空間を壊したくない。

なら、僕は彼女にこの想いは伝えない。

伝える機会があっとしても、多分…。

僕は―――