廃想集 『カワセミ啼話』



君の苦しみだけを殺して、君が自由に生まれ変わればいいって、そう思いたかったから。




僕は、最後まで


『そんなはずはない。』


って、そうも思いたかったから


締め上げる力を弛めるタイミングさえも解らないまま、君のぬくもりが消えてゆく様を僕はぼんやりと見ていただけだ。


だって……

苦しくないハズなんかないじゃないか。