さまよい歩く、暗い森の中。

蒼白い月明かりだけが鬱蒼と生い茂る樹々の隙間から、突き刺さる刃物の煌めきのように妖しく差し込むことで、今が夜……そう深い夜の真ん中なのだろうと勝手に思う。