不機嫌なあやかし



「今日は、蒼樹さんに送ってもらわなかったんだね」


瑠璃が揶揄う様にそう言うと、
色素の薄い、ゆるく巻かれた長い髪がふんわりと揺れる。


「やめてよ〜
私もうあんなのやだよ〜。」


「あははは、蒼樹さん、かっこいいもんね〜」


格好良いか?おじさんだし、ロン毛だし、魚は怖くて捌けないんだよ?

そう言おうと口を開いた時。




突然、どこからか視線を感じた。




「?」


辺りを見回しても、こちらを気にしている人は誰もいない。


変だなあ……