不機嫌なあやかし



「それが、普通じゃないんだな。

こいつ、お前には見えてなかったかもしれないけど、お前の面倒とか見てくれてた時もあったんだぞ。

お前についた悪い虫を追い払ったりとか。」



「悪い虫?」



なにそれ



「あーいや、それは、なんでもないんだけど、」


にいさんは咳払いをして続けた。


「信じられないかもしれないけど、妖怪や怪異って本当にいるんだよ。

そしてお前は、『妖統家』(ようとうけ)っていう、
こっちの世界では超有名な祓い屋の末裔。
最後の一人ってこと。」


両親はもう、いないからな。