不機嫌なあやかし




……我ながら、なに言ってるんだろう。
実際に襲われて、助けられたくせに。


彼もすごく戸惑った顔してる。
あーあ、嫌われちゃった。


「きみが……預かる……?」


「はい、『私がその子を預かります』!」


私がそう言った直後。
その壺がいきなり、ひとりでに、私の手元へと飛んできた。



「おっとととと!」



危ない、なんとかキャッチ!!
でもなんでこっちに飛んできたの……?