不機嫌なあやかし



「君の言うことは最もだけど、これが人を守るための最善の策なんだ。」




でも違う。
処分するっていうのは、絶対に違う。

そんなの、人間しか幸せになれないじゃない!



「別に、またその生き物を野放しにしろとは言いません!
ただ……せめて、何かいい案が思いつくまで、そのままにしておく事はできませんか?」



彼は、目を伏せたまま、なにも答えてくれない。



「その子、貴方の家に行ったら、殺されちゃうんですよね?
だったら私が預かります!」



「……え?」