不機嫌なあやかし



「まあいい、話は後だ。
僕は今からもう一度、こいつを封印する。手伝ってくれるかい?」


「手伝うって言っても……
私なにもわからない……。」


彼は小さくため息をついて、謎の生き物に向き直った。


「君はどうも、強い『言霊』の力を持つ様だ。」


「言霊(ことだま)……?」


「そう。今から、あいつをこの壺に封印する。だから、君には、今から僕が言う言葉を繰り返してほしい。」


私の頭は全く話についていっておらず、混乱したまま、適当にうなづいた。