「誰だ!?
……いや、言わなくてもわかる…この感じ……
お前、祓い屋(はらいや)か。」
そう言ってその生物は、私から手を離し、身構えた。
そして、未知の生き物に『祓い屋』と呼ばれた青年は、今度は私の方に向き直り言った。
「お前、なんでこいつの封印を解いた?
それにその強い妖力……何者だ。」
「……ふ、封印……?
…よう、りょく……?」
この人、何言ってるの……
「とぼける気か?」
「いや、本当に……
よくわからなくて……。」
祓い屋ってなに?
封印ってどういうこと?
この人、やばい人だ!
……って普通なら思うんだろうけど、
こんな、木から特大サイズの狼が出てきたのを見せられた後じゃ、ね……。


