不機嫌なあやかし



わたしは小走りで大木に近づいた。
その木は、お札の着いた綱でぐるぐる巻きにされていた。





『______出せ___
ここから出せ_____。』





「出すって……どうすればいいの…………?」





私はそう尋ね、ちょうど手元にあった、木に巻きつけられた縄に手を添え、できる限りその声に近づこうとした。





瞬間。





私の手に電気が流れたような痛みが走り、
落雷のような、鋭い光が
辺りを力強く照らした。



私は驚いて木から手を離し、数歩、後ずさった。