不機嫌なあやかし



もっと奥へと進むと、日も当たらないくらい真っ暗になった。
でも、奥へ進めば進むほど、声は強くなっていく。


『おいで_____おいで、こっちだ。』


私は声を追うのに夢中になっていた。
すると、蝶(仮)は、さっきよりもずっと激しく、私の目の前を飛んだ。
まるで、これ以上、私を先に行かせまいとするように。


それでも私の足は止まらない。
なぜなら私は、もう目的地の近くまで来ているということがわかったからだ。
それがなぜかはわからないが、きっとそうだ。