不機嫌なあやかし



昼休みの終わるチャイムが鳴った

いつもなら、大嫌いなはずの五限目の予鈴が、今日はとっても素敵なものに思えた。


「…………。行こうか。」


先輩はそう言ってわたしの肩から手を離した。

やっと解放された……。


「おいおいなんだよセンパイ!
逃げんのか??」