「そうだね……」


先輩は、呟いた。
すかさず、雷が手からすり抜け、先輩の腕は力なく放り出された。


「話を聞こうとせずに一方的に攻撃するというのは、余りに不躾だったね。
まったく、自分で自分に呆れるよ。
……ごめんね。」


先輩の顔には、優しい笑みが戻っていた。