不機嫌なあやかし



「昨日の……雷、獣……?」


こうなってしまったら、もう全力で謝るしかない!


「ごめんなさい先輩!
昨日わたしが、あの壺を割っちゃって、この子の封印を解いちゃったんです!」


「なんだって!?」


さっきまでの、惚けていたような先輩の表情は一転した。
開いていた口は閉じられ、目なんて真剣そのものだ。