不機嫌なあやかし



「ああ、話してばっかりで時間なくなっちゃうね。
お弁当、食べよっか。」


あっ、忘れてた、私のお昼ないんだ!
どうしよう。


「そういえば君、通学用の鞄しか持ってないけど……
もしかして、お弁当忘れちゃった?」


何も手荷物を持ってない私に先輩が柔らかく問いかける。

ご名答!
そんなことでわかっちゃうなんて、先輩すごいなあ。

そんなことを考えながら私は軽く頷いた。


「はい、購買にも行ったんですけど、ぜんぶ売り切れてて……えへへ。」


何となく、自分の間抜けさが恥ずかしくなり、笑ってごまかす。