そっと馨の細い白い指に己れの指を絡める。
あのときのように。
何もかも忘れてそこに居てくれるのなら、それもいいかもしれない。
手を離し、戻って来た要に言った。
「いいんじゃないか?
この女を利用して、犯人をおびき出そう」
要が窺うようにこちらを見ていた。
彼にもきっと、本当は、わかっていた。
一目見て、自分が彼女が誰なのかわかることを――。
やがて、馨の顔の包帯が解かれた。
開いた窓から風が入り込んで来た。
カーテンが揺れ、何度か瞼を震わせたあと、彼女の瞳がこちらを見る。
側に立つ自分は、思わず、身構えるように腕を組む。
「以上、僕の言っていることが理解できたのなら、見てもいいぞ、お前の顔」
あのときのように。
何もかも忘れてそこに居てくれるのなら、それもいいかもしれない。
手を離し、戻って来た要に言った。
「いいんじゃないか?
この女を利用して、犯人をおびき出そう」
要が窺うようにこちらを見ていた。
彼にもきっと、本当は、わかっていた。
一目見て、自分が彼女が誰なのかわかることを――。
やがて、馨の顔の包帯が解かれた。
開いた窓から風が入り込んで来た。
カーテンが揺れ、何度か瞼を震わせたあと、彼女の瞳がこちらを見る。
側に立つ自分は、思わず、身構えるように腕を組む。
「以上、僕の言っていることが理解できたのなら、見てもいいぞ、お前の顔」



