「わぁ~!やっぱりお姉ちゃんてすごーい!ねぇ、かんむりも作ってー」
「いいよ」
可愛くせがむ優飛ちゃんに、今度は冠を作る。
優飛ちゃんの笑顔が見たくて。
だって、見ているこっちが幸せになるくらい癒されるんだもん。
小さい子って、可愛いな。
「まひって、幼稚園の先生とかむいてそー」
ボソッと。
後ろから耀くんの声がした。
「あたしが?」
振り返ると、木箱に座ったままで顎に載せた手を膝についてる耀くんと、真近で目が合った。
避けてこっちに来たはずなのに、また同じ目線になっていてドキッとする。
「いそうじゃん?まひみたいにぼーっとした感じの」
「……ぼーっと?」
「間違った。んー、なんていうんだろ。こう、ほんわかしてて和むっつーか。癒し系っつーの?子供にも好かれそう」
「…………」
「俺の初恋のさちえ先生。うん。そういえばこんな感じだっかも」
あたしの周りを手で形どる。
「……っ。ゆ、優飛ちゃんはいっ」