彼女でもないくせに、あんな出しゃばったことをしたから。


耀くんが跳ぶって決めたんだから、それを黙って見守っていればよかったの。


迷ってやっと出場を決めた彼に、お守りなんて。



お守りを買って満足して。

ありがとうって言ってもらった、全てあたしの自己満足だっただけなのかもしれない。




あたしのお守りのせいで、耀くんは……。




……あの日からやり直したいよ。



明日、耀くんにどんな顔をして会えばいい?


どんな顔して会ばいいの……。



けど……。




「はよっ!まひろ。ついに今日からだね」

「…………」

「……な~にシケた顔してんの?」



何も知らない凛ちゃんに罪はないけど、とても笑顔を見せられる状態じゃなかった。



「席替えしちゃったこと知ったら、耀太の奴キレそうだよね。ははっ……」



明るく言って、耀くんを今か今かと待っている拓弥くんたちの輪の中へ走って行った。