何だか帰りづらいな……そう思ったあたしの気持ちを、耀くんが代弁するように言った。



「これ以上ワガママ言ったら、もうまひお姉ちゃんは遊んでくれないからな」



子供は素直。

すぐにうんって頷いて、お兄ちゃんの言うことを聞いたおりこうな優飛ちゃん。



「ごめんね。また来るから遊ぼうね」



そんな勝手な約束を小さな小指に絡ませて、あたしは八神家を後にした。