確信した。


あたしは和希くんが好きだって。


こんな生い立ちのあたしだって、人を好きになる気持ちは人並みに備わっている。


こんなあたしが人を好きになったって、許されるよね……?


「ずっと和希くんのこと考えてたんだからっ……」


ポロポロ流れる涙は止まらない。


「……ごめん……俺、ずっと迷ってた……」


和希くんは、小さく言葉を落とした。


震わせた肩で、愛しいその声を聞く。


「俺の家のこととか、俺の家族のこととか……俺もすげー混乱してて……」


「……」


「こんな俺が、若菜に会う資格なんてない───」


「関係ないよっ……!!!」