どうして……和希くんが……?


夢……じゃないよね……。


「うっ……ああっ……」


あたしの顔は、今くしゃくしゃだと思う。


だって、ずっと逢いたかった和希くんが目の前にいるんだから。


そんな顔を見て、和希くんは困ったように笑う。


「若菜……?」


遠慮がちに声を掛ける真菜の声で、今の状況を思い出すけど。


学校だとか、周りに人がいっぱいいるとか、そんなのどうでもよかった。


「……逢いたかったっ……」


心の底から思っていた気持ちを口にする。