チュンチュン……。 目を開けると、そこには新しい朝がやって来ていた。 「もう、朝……?」 夢を見た記憶もなければ、短い針が半周も進んだほど寝ていた自覚もないのに。 どうして目覚めたんだろうと考えれば、やっぱり小鳥のさえずりで。 なんて平和な朝なんだろうと、笑みが漏れる。 肌に絡みつく、慣れないシーツの感触に顔を横にずらせば。 まだ隣でぐっりす眠っている、あたしの愛しい人。 ───凌牙。