「うわっ、見つかっちまったな」
大翔が言い。
「ま、余裕だろ」
高みの見物でもするかのように、旬が腕を組む。
中学に入ってすぐ、俺は煙草で指導を受けた。
親を呼ぶと言われ。
指導室で待っていた俺の前に現れたのは。
黒服の男たちを10人ほど従えた、若草色の和服を身にまとった柳迅会の会長。
『私の指導が行き届いてないばっかりに』
そんな男に頭を下げられた俺の担任は、頭から吹き出す汗を止めることが出来ないままに、ただ恐縮していた。
悟った気がする。
俺には、もう怖いモノなんてねえんだと……。
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