そんな姿を見て、すこしホッとする。
あたしにはあんな態度だけど。
今日一日お世話になったお姉ちゃんにお礼をちゃんと言えるのは、本郷家できちんと育ててもらった証拠なのかもしれない。
和希はその後、振り返ることもなく、黒服の男たちに囲まれるように屋敷に消えて行った。
「……行っちゃったね」
「そうね」
さみしくてそう口にすると、お姉ちゃんもさみしそうに言う。
「和希、お父さんに似てきた気がする」
「えっ、そうなの?」
「うん。雰囲気……っていうのかな。うまくは言えないけど通じるものをすごく感じる」
「へえ……そうなんだ」



