実の姉、と分かった今でも、和希のあたしに対する態度は変わることはなく。
あたしとしても、その方がやりやすいからありがたかったりする。
「ここだよ……」
"森嶋家"
そう掘られた墓石に和希を案内すると、和希は一度、そこに向かって一礼し。
丁寧に、墓石に水をかけ始めた。
そして、黙々と墓石を拭くその姿に……胸が熱くなった。
何年も実の親の存在を知らなかった和希。
ようやくここへ来ることができました……そんな言葉が聞こえてくるかのよう。
黒服に身を包んだ和希は、いつもの幼さは全く感じられず。
立派な一人の男性。まるで、凌牙を彷彿とさせる。
血の繋がりのない凌牙と和希だけど。
凌牙を崇拝し、その背中を見て育った和希は、凌牙に似て当然なのかもしれない。



