煩わしいだけだから、余計な事をして欲しくなかった。
川上君、女子をわかってなさすぎ。
「結月!大丈夫?!」
「……恵茉?」
苛立ちながら制服をはたいていたら、恵茉が駆け寄ってきた。
かなり慌てた様子だったから、どうかしたのかと不思議そうに首をかしげる。
「なんか、最近ずっと変な噂ばっかり聞いてて、意図的に結月から私をみんなが遠ざけるから、気になってどういう事なのか問い詰めたら、ナオたちが結月を呼び出しておどかす的な話を聞いたから、慌てて来たんだけど……」
「あー、うん……」
恵茉はかなり慌てていたらしく、言いたい事がまとまってないように早口でしゃべりだした。
けれど、何を言いたいのかはちゃんとわかる。
「今、ナオたちとすれ違ったって事は、来るのが遅かったよね?遅くなってごめんね。何かされた?」
全く悪いところなんてないのに、必死に謝る恵茉を見て、逆に申し訳なく思ってしまった。
恵茉の立場もあったし、今まで何も言えずにいた。
「大丈夫。誤解がとけてないだけだから」
「川上君の事でしょう?本当にごめんね。ナオたち、川上君の事が好きだから、頭に血が上ってる状態で。嫉妬の矛先を結月に向けるのは間違ってるって話をしてみたんだけど、聞く耳持たなくて」
私が話す前に恵茉はすでにナオたちに話をしてくれてたんだ……。



