「ちょっと、聞いてんの?!」
ドンッと肩を押され、勢いよくそのまま後ろにひっくり返った私。
「いったぁーいっ!」
えみりがよく使う手を私もやってみた。
大した事ないくせに、大げさに痛がって大きな声をあげると、相手はみんな驚いた顔で怯んだ。
「何よ、軽く押しただけじゃない!」
「行こ行こ!」
押した子が言うと、蜘蛛の子を散らすように他の子もパーッといなくなった。
えみりもたまには役に立つ事を伝授してくれるんだね。
「はあ……」
手をついて立ち上がり、スカートについた埃をはたく。
何でこんな目にあわなきゃいけないんだか。
そもそも川上君の方から寄って来てるんだから、嫌なら彼に直接言えばいいのに。
あんなに人数引き連れてるんだから、怖くないでしょ。



