後から後から登校してくる生徒がいる中、川上君が何かを私に渡そうとしている。
川上君の中では納得いかないんだろうけれど、こういう事されるのが一番困るって事を理解して欲しい。
案の定、チクチクと痛い視線がいくつも向けられている。
「川上君、自分が人気者であることを自覚してよ。こういうの本当に困るから」
「傘に入れてもらったお礼くらい、別に人気あろうとなかろうと関係ないだろ?」
声が大きいってば……。
正論かもしれないけれど、中にはそれが通じない人間だっている。
けれどここで拒み続けていても、余計に目立つような気がしてきた。
「……じゃあ、ありがたく受け取ります。どうもありがとう」
「どういたしまして」
サッと奪い取るように紙袋を受け取り、私はその場から逃げ出すように離れる。



