この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


演技とはいえ、えみりはあまりにも痛そうな顔をしているので何気なく彼女が履いていた学校指定のシューズを見てみれば、異様なくらい汚れている。

おばさんは、靴を毎日洗うのが習慣で、頼んでもいないのに私のも勝手に洗うくらい。

だから、えみりの靴があんなに汚れているのは少しおかしい。


「……何?」


腕を押さえながら、怪訝そうな顔でえみりは私を見上げている。

……ま、私の知った事じゃないか。

問いかけには答えずに私はそのまま自分の部屋へと上がった。

カバンを放り投げると、制服のリボンをベッドの上に投げて、上着をハンガーにかける。

これから3人で夕飯の時間だろうから、私はその間にお風呂に入らないと。

着替えを持って部屋を出たところで、えみりと鉢合わせる。

私を見ると、えみりは不愉快そうに睨んできた。


「好き勝手に遊んで過ごせるっていいね。この家から出て行くんじゃなかったの?」


えみりは高校受験のため、毎日のように学校帰りに塾へ通っている。

そのせいか、だいぶストレスがたまってきているようだった。

顔を合わせなくてせいせいしていたけれど、えみりは私に八つ当たりをしたいだけだろう。