それから私は毎日のように、あの公園に行くようになった。

時間をつぶすために入ろうと考えていた部活も入るのをやめた。

無理して部活に入るよりも、リツと過ごしていた方が有意義な時間を過ごせるし。

ただ、なぜかリツは薄暗くならないと現れない。

冗談だろうって最初は笑い飛ばしたけれど、本当に日中は引きこもっているのかと思うくらい。

そしていつも、ジャングルジムのてっぺんにいる。

私はいつからのぼらなくなったのかはわからないけれど、久しぶりにてっぺんにのぼって見たら見慣れた風景がどこか違って見えた。


「な?ここにのぼるっていいもんだろ?ただし、子どもがいる時間帯にはのぼれない」

「確かにそうだよね。私、ここに寄りかかってるだけでも変な目で見られちゃったもん」


ジャングルジムをポンポンと叩いて言うと、リツはフッと笑った。

学生服の下に薄手のパーカー。

そのフードを頭からすっぽりかぶるというスタイルは、出会った時から全く変えずにいる。