この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


関わりたくないと思うのが普通じゃないのかな。

人数合わせで誘って来ただなんて、ひねくれた考え方をして悪かったかも。

受け取ったメモをブレザーの内ポケットに入っていた生徒手帳に挟んで、私は教室に入った。



7時間目まで授業がある日は、家の最寄り駅に戻ってくるとすでに暗くなり始めている。

だいぶ日が落ちる時間が早くなったなと思いながら駅を出て公園に向かった。

もう少ししたらきっと、手袋とマフラーが必要になるほどの寒さがくる。

寒い日に星空なんか見たくないって思うけれど、リツは違うのかな。


「……こんばんは」

「こんばんは」


公園に入って真っ直ぐにジャングルジムの方へと歩いて行った。

リツはすでにジャングルジムのてっぺんにいて、空を見上げている。

私が声をかけると、こちらに顔を向けて返してくれた。