だけど、何か人数合わせに入らされるみたいでいい気分はしない。
それに少人数でもワイワイとしているって、すごくめんどくさそう。
もちろん黒木さんは、そんなつもりないのかもしれないけれど。
「……誘ってくれたところ悪いんだけど、私はそんなつもりで探していたわけじゃないから」
「そっか……。じゃあ、興味沸いたら声かけてね。いつでも大歓迎だから!」
そっけなく言ったのに、黒木さんはニコニコとしたまま答えて行ってしまった。
普段からあんな風に笑顔で毎日過ごせることがうらやましい。
何が毎日楽しくて笑顔になれるんだろう。
「おはよう藤村」
「……はよ」
パタンと靴箱を閉めた時、昇降口に入って来た川上君。
挨拶をされたけれど、小さい声で返した。
無駄に目立っても嫌だし。



