この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


昨日新入部員募集のポスターを見ていた事を知っているのは担任だけ。

あの先生がまた余計な事を話したのかと思うと、少し苛立ちがわいてくる。

でも彼女に罪はないので、黙ったまま話を聞く事にした。


「私ね、料理愛好会に入ってるんだけど、部員はまだ3名しかいないんだよね。ほら、うちの学校の部活動って5名以上いないと部活として成立しないでしょ?」

「ああ、そうなんだ……」


それで愛好会っていう名前なんだ。

5名以上から部活として成立するというのは知らなかった。


「私以外のふたりは、部活と掛け持ちなんだけど、藤村さん部活探してるなら良かったら料理愛好会なんてどうかなって思って。一応、週3回が活動時間なんだけどそのうちの1回が調理室で料理するんだけど、藤村さん料理するのは好き?」

「……好きか嫌いかって選択肢が出るのなら、好きな方だけど」

「本当?じゃあ、ぜひ1度見学に来てくれないかな?!入ってくれると嬉しいんだけど!少人数だけどワイワイしていて楽しいから!」


こんなに熱心に勧誘されたのは初めて。