この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


頬杖をついて、何気なく窓の外に視線を向けると、さっきまで青い色が大半を占めていた空の色は灰色へと変わってしまっていた。

天気予報では雨の心配はないと言っていたけれど、今日は急な雷雨があるかもしれない。

それが下校時間にあたらなければいいけれど。



だけどそんな願いも空しく、無情にも6時間目が終わった頃に本格的に降り出してしまった。

朝は晴れていたので傘を持ってきている人は少なく、昇降口に足止め状態の子が何人もいる。

おそらくほとんどの人が小降りになるまで待っているつもりだろうけれど、この分だとあまり期待できない気がする。

私はそんな中、折りたたみ傘を開いて降りしきる雨の中を歩いていく。

天気なんかいつ急変するかわからないんだから、折り畳み傘くらいカバンに入れておけばいいのに。

きっとみんな、親が言ってくれなかったから持ってこなかったーって話してるんだろうなぁ。

これくらい自分で判断できるのにね。