私のお母さんは今までもこれからもたったひとりだし。
「私の態度に文句を付ける前に、お父さんが筋を通してよ。私は再婚に賛成した覚えはない!」
「あなた、もうやめて下さい!結月ちゃん、本当にごめんなさいね」
ドンッと机を殴った時、おばさんが慌ててお父さんの元に駆け寄ってきて、止めに入った。
納得いかないような顔をしながらお父さんが出て行くと、おばさんは深々と頭を下げる。
それは私にではなかった。
おばさんが頭を下げた方向に、私とお母さんが一緒に写っている写真たてが飾ってある。
あの人はそこに向かって頭を下げていたのだ。
「……バカじゃないの」
そう言って私はバンッとドアを思いっきり閉めた。
そんな事をしたって私の気持ちは絶対に変わらない。
あの人を母と思わないし、家族とも認めない。



