体が小刻みに震えだす。
ハッキリ言えばよかった。
私のお母さんは、死にたくないのに死んじゃったんだよって……。
「ねえ、結月……」
「やめろよ」
続けようとしたナオに、男の子の声で制止がかかる。
顔を上げると、不機嫌そうな顔の男の子がすぐそばにいた。
「……何よ。話に入ってこないでよ」
「お前、藤村の気持ち考えろよ。藤村は去年、母親を病気で亡くしてんだよ」
「えっ……」
彼に言われて、ナオは慌てて口をおさえた。
「結月、ゴメン。私、知らなくて……」
ナオの言葉に私は首を横に振る。
「……ゴメン。私も言ってなかったから、気にしないで」
「本当にゴメンネ!」
ナオはかなり気まずそうな顔をして、購買へと逃げるように走って行ってしまった。
思いっ切り母親の悪口をぶちまけてしまった上に、消えて欲しいとまで言ったから、かなり居心地悪くなったのだろう。



