私がそばにいたくていただけだから。
私にとってリツは唯一の居場所だったけれど、リツにとって私の存在はどうだったかはわからない。
一緒にいたのに何もしてあげられなかった事の方が大きい気がするし。
「そろそろ送るよ」
「あ、うん……」
部屋の時計は9時半を少し過ぎたところ。
できればここから動きたくはなかった。
でも私は家族じゃないし、いつまでもここにいるわけにはいかない。
「……ねえ、カーテン閉めなくていいの?」
「ん?」
月明かりに照らされている顔が青白くて見ているのは本当に嫌なんだ。
そう思って窓を指さして聞くと、川上君は笑って肩をすくめる。
「だって、星が好きなんだから見せてやらないと」
「え?」
「今日は流星群がピークだって言うし。見せてやらないと、拗ねるじゃん」
リツはこんな川上君の姿を直視する事は出来なかったんだろうか……?



