ひどく悲しい目で私を真っ直ぐに見つめていた。
打ちつけるような雨で外から車の中までハッキリ見えるわけがないのに。
それとも私の見間違い……?
……きっとそう。
だって、あんな雨の中で傘もささずにいるわけがないんだから。
『藤村さんがひとりでジャングルジムにのぼるわけないもんね』
黒木さんの言葉が頭の中で響く。
ひとりじゃない、リツは絶対にあそこにいたんだから……!
私に居場所をくれたリツが、幽霊なわけないじゃない。
こみ上げてくる涙を必死にぬぐいながら、私は公園に向かって走っていた。
話を聞けば、そんな事はないって絶対に笑い飛ばしてくれるはずなんだから……。
「リツ……!」
公園に入ると、ジャングルジムの上には黒い影があった。
こんな雨の中なのに、また傘もささないでいるなんて……。
不安に駆られながらも、リツの名を叫んでジャングルジムへと駆け寄る。



