この星を見上げたら、僕はキミの幸せを願う。


「……私がどんなにいい子を演じても、お父さんが見てるのは結月だった。結月はどんなに反発してもお父さんにもお母さんにも気にかけてもらえて、私はいつも気にはかけてもらえなかった!」

「えみり、落ち着きなさい」


感情をむき出しにしているえみりを見て、お父さんは驚いて言葉が出ないようだった。

おばさんも戸惑いながら、えみりを落ち着かせようと肩にそっと手を置くけれどえみりがそれを振り払う。


「今だって、結月が叩かれなきゃいけない理由はどこにもない!ウソついてお金をもらっていた私が怒られなきゃいけなかったのに!お父さんは私を娘だと認めてないから怒らないんでしょ?!私はこの家に必要とされてないんでしょ?!」


えみりは涙を流しながら言うと、部屋を飛び出していった。

お父さんもおばさんも一歩も動かず、玄関のドアが閉まる音だけが響いた。

雨のピークは過ぎたとはいえ、まだ降り続いているはず。