それを追うように後から軽い足音も。
開いたままのドアから姿を現したのはお父さん。
私とえみりは同時にそちらに顔を向けた。
お父さんは鬼のような形相で私の部屋に踏み込んでくる。
見飽きたなこの顔……そう思った瞬間、私の頬に衝撃が走った。
バチンッと思いっ切り叩かれたのだとわかったのは、ベッドに倒れこんでから。
左頬が火が付いたように熱くて痛い。
「な、何すんの?!」
入ってきて早々、何も言わずに叩かれなきゃいけない覚えはない。
えみりが呆然と立ち尽くすそばで、お父さんは倒れ込んだ私を見下ろしている。
私は左頬を押さえながら、叫んだ。
「あなた!やめてくださいっ!結月ちゃんは関係ないでしょう?!」
「関係ない事ないだろう?!結月はずっと知っていたんだろう?!何で言わなかったんだ?!」
慌てて制止するおばさんの声を振りきって、お父さんは私を怒鳴りつけた。



